2018年02月
2018年02月11日
「私立大学等経営強化集中支援事業」の設問に思う
H27からスタートした「私立大学等経営強化集中支援事業」のH29の採択発表が、
2月5日あった。
(本来は、定員充足率が低めの大学の経営支援だということで、
来年度から定員充足率の割合の上限を下げるようだが、、、)
今年は100校程度の採択だが、
これに採択をされたことが、必ずしも、「生き残り」を約束された
わけではないだろう。
補助金をいただくことを引換に、
経営改善への取組みや体制を設問により、オープンにするわけだから、
この事業への申請自体について、異論がある法人もあるかもしれない。
事業にアプライするかはともかく、設問で書かれていることは、
経営者というより、管理者レベル(部長、課長)が
旗振り、組織対応していくものも多いような気がしている。
この事業の申請業務自体は、職員が対応するわけだから、
この設問チェックするだけでなく、やれていないところは
「なぜ、やれていないのか」「やるには、どうしたらいいか」
を自分事として、考えられていることが求められている。
作成する資料が、上位管理者に実績をとがめられないようにするために、
テクニックを駆使する、小賢しい管理者がいるものだが、
そこを管理者は見抜かないとならない。
たとえば、上記のオープンキャンパスの参加者数は、単年度でなく
少なくても、複数年度のレンジで、しかも複数学年や保護者、子どもも
チェックしろと言っている。
さらに、加えれば、エリア外で、応募できない大学の職員は、
これを、自学でやれているのかどうかを、本気で検証するべきであろう。
2月5日あった。
平成29年度「私立大学等経営強化集中支援事業」の選定校について
3首都圏以外で、収容定員2000人以下の大学を対象としている。(本来は、定員充足率が低めの大学の経営支援だということで、
来年度から定員充足率の割合の上限を下げるようだが、、、)
今年は100校程度の採択だが、
これに採択をされたことが、必ずしも、「生き残り」を約束された
わけではないだろう。
補助金をいただくことを引換に、
経営改善への取組みや体制を設問により、オープンにするわけだから、
この事業への申請自体について、異論がある法人もあるかもしれない。
事業にアプライするかはともかく、設問で書かれていることは、
経営者というより、管理者レベル(部長、課長)が
旗振り、組織対応していくものも多いような気がしている。
SWOT分析を実施していますか
経営・財務状況の把握・分析手法等についてのSDを実施していますか。
社会人学生の受け入れ人数が増加していますか。
オープンキャンパスの参加人数が増加していますか。
(それぞれ過去3年の実績平均値と比較/本設問における「参加者」とは高校3年生以外にも、他学年の生徒、児童及び保護者等も含むすべての参加者が対象となり、参加者数は延べ人数でカウントする。 )
この事業の申請業務自体は、職員が対応するわけだから、
この設問チェックするだけでなく、やれていないところは
「なぜ、やれていないのか」「やるには、どうしたらいいか」
を自分事として、考えられていることが求められている。
作成する資料が、上位管理者に実績をとがめられないようにするために、
テクニックを駆使する、小賢しい管理者がいるものだが、
そこを管理者は見抜かないとならない。
たとえば、上記のオープンキャンパスの参加者数は、単年度でなく
少なくても、複数年度のレンジで、しかも複数学年や保護者、子どもも
チェックしろと言っている。
さらに、加えれば、エリア外で、応募できない大学の職員は、
これを、自学でやれているのかどうかを、本気で検証するべきであろう。
2018年02月09日
大学入試シーズン「定員割れ」は絶対ダメ!
東洋経済「大学が壊れる」特集(2018年2月10日号)。
この入試時期に、胸がつぶれるような思いで
ワーストランキングを見た職員もいるかもしれない。
私学の教育活動資金収支差額にフューチャーさせて、
定員割れが加味されていないランキングだったのが気になった。
国立大学の「壊れ」具合の記事は、丁寧に追っていたように思う。
●
大学職員の時代は、ほぼ、年明け以降は4月頭まで、
「ピリピリ」「キリキリ」「ドキドキ」の日々だった。
「定員割れ」は絶対ダメ!!!!
なのだ。
この時期は、広報または募集担当は、
来年度の広報の仕込みをするタイミングであり、
(新年度大学案内製作、新年度媒体etc)
入学予定者のフォローをする時期であり、
卒業式、入学式、東日本大震災のメモリアル等の広報ネタが満載の時期。
だが、
今年の募集もちゃんとうまくできていないと新年度もない。
きれいに、募集や広報が分割されていたり、
人員が潤沢である大学もあるのかもしれないが、
結構、人が少ないところも多いはず。
どこの部署もそれなりに忙しい。
管理者の冷静な判断や方向性の指示が必要だ。
仕事は「きれいに」やることが大切なのではなく、
優先順位を付けて、目的を達成すること。
大学は、営利目的で建てられていないが、
収支のバランスが守られなければ、存在できない。
「定員割れ」は絶対に回避しなければならないし、
「定員割れ」をしたなら、一刻も早く抜け出さなければならない。
そんなのは「当たり前」(断言)。
「言い訳無用」そんな時代が来ている。
この入試時期に、胸がつぶれるような思いで
ワーストランキングを見た職員もいるかもしれない。
私学の教育活動資金収支差額にフューチャーさせて、
定員割れが加味されていないランキングだったのが気になった。
国立大学の「壊れ」具合の記事は、丁寧に追っていたように思う。
●
大学職員の時代は、ほぼ、年明け以降は4月頭まで、
「ピリピリ」「キリキリ」「ドキドキ」の日々だった。
「定員割れ」は絶対ダメ!!!!
なのだ。
この時期は、広報または募集担当は、
来年度の広報の仕込みをするタイミングであり、
(新年度大学案内製作、新年度媒体etc)
入学予定者のフォローをする時期であり、
卒業式、入学式、東日本大震災のメモリアル等の広報ネタが満載の時期。
だが、
今年の募集もちゃんとうまくできていないと新年度もない。
きれいに、募集や広報が分割されていたり、
人員が潤沢である大学もあるのかもしれないが、
結構、人が少ないところも多いはず。
どこの部署もそれなりに忙しい。
管理者の冷静な判断や方向性の指示が必要だ。
仕事は「きれいに」やることが大切なのではなく、
優先順位を付けて、目的を達成すること。
大学は、営利目的で建てられていないが、
収支のバランスが守られなければ、存在できない。
「定員割れ」は絶対に回避しなければならないし、
「定員割れ」をしたなら、一刻も早く抜け出さなければならない。
そんなのは「当たり前」(断言)。
「言い訳無用」そんな時代が来ている。
2018年02月04日
品女の漆校長から学ぶ~これから必要な「復職力」「複職力」
現代ビジネス広告の漆紫穂子、品川女子学院校長の連載記事より
「奇跡の学校改革を遂げた校長が「日本には女子校が必要」と訴える理由」より。
漆校長も子どもがいないが、私も独身。
だからキャリアが途切れないで来たけれど、
女性はもちろん、男性だって、「復職力」が必要。
病気、介護で長期に休まなければならないときがある。
いろんな事情で、職場を辞めなければならないかもしれないし、
辞めなくても、急に給料が大幅ダウンということだってありうる。
もちろん、公的機関が、それらをケアするような国家になってほしいのは山々だけれど
この赤字大国で、人口減少の進む日本に、「福祉」の充実が本当に進んでいく気配は
全くない。
しかも、この国は、30代後半以降になると、
よほどのチャンスとスキル、実績がないと転職が難しくなる。
となると、「復職力」プラス「複職力」が必要なんじゃないの?
こっちがダメなら、こっちというようなリスクヘッジを考えた、キャリアの持ち方。
もう、ある仕事に「殉職」する時代は、とっくに終わったと思う。
もう少し、みんなが、柔軟に生き方を考えるべきだし、
子どもたちは、「親や、教員が言っていることは本当なのか?」
と疑ってもいいくらいのように思う。
先ほどの漆校長の記事の最後にこんなエピソードがあった。
学校が、決まった「教科」や「テスト」で、生徒を測る。
これによって、日本は、大切な人材を、大きく失ったかもしれない。
子どもは、どんなスキルを磨くべきかー
これから、AIの方が、現代のニーズを知っている訳だから
よっぽど、その子にとって、参考になるかもしれない。
「奇跡の学校改革を遂げた校長が「日本には女子校が必要」と訴える理由」より。
そのような中で見えてきたのが、「日本は、先進国の中で珍しいくらい女性が活躍していない」という現実でした。
(中略)
しかし、このような現実を国や職場のせいにしても仕方がありません。出産や育児などでキャリアが中断しても、望めば元の立場に戻れるように、早いうちから準備をし、資格や専門性など「復職力」をつけておきたい。女子にこそ「未来から逆算した教育」が必要なのです。
漆校長も子どもがいないが、私も独身。
だからキャリアが途切れないで来たけれど、
女性はもちろん、男性だって、「復職力」が必要。
病気、介護で長期に休まなければならないときがある。
いろんな事情で、職場を辞めなければならないかもしれないし、
辞めなくても、急に給料が大幅ダウンということだってありうる。
もちろん、公的機関が、それらをケアするような国家になってほしいのは山々だけれど
この赤字大国で、人口減少の進む日本に、「福祉」の充実が本当に進んでいく気配は
全くない。
しかも、この国は、30代後半以降になると、
よほどのチャンスとスキル、実績がないと転職が難しくなる。
となると、「復職力」プラス「複職力」が必要なんじゃないの?
こっちがダメなら、こっちというようなリスクヘッジを考えた、キャリアの持ち方。
もう、ある仕事に「殉職」する時代は、とっくに終わったと思う。
もう少し、みんなが、柔軟に生き方を考えるべきだし、
子どもたちは、「親や、教員が言っていることは本当なのか?」
と疑ってもいいくらいのように思う。
先ほどの漆校長の記事の最後にこんなエピソードがあった。
中央酪農会議と電通とのコラボでCMを作ったときのことです。審査に来てくださったクリエーターの方が私にささやきました。「先生、あの班に才能ある子がいますよ」と。「どんな才能ですか?」と聞くと、真顔で「くだらないことを次々と思いつく才能です」とおっしゃいました。
これにははっとさせられました。そういう子は学校では授業中に不規則発言をして、叱られる対象になりがちだからです。興味を持って調べてみると、成績的には最下位に近い子でした。
(中略)
学校は10教科くらいで成績がつきます。それが全部苦手だと自己肯定感まで低くなってしまうことがあります。しかし、社会に出れば「くだらないことを思いつく」ことも才能なのです。「社会に出れば100教科」それを、こうした体験の場で伝えていきたいと思っています。
学校が、決まった「教科」や「テスト」で、生徒を測る。
これによって、日本は、大切な人材を、大きく失ったかもしれない。
子どもは、どんなスキルを磨くべきかー
これから、AIの方が、現代のニーズを知っている訳だから
よっぽど、その子にとって、参考になるかもしれない。
2018年02月03日
気になる「別れの博物館」@アーツ千代田3331

「別れの博物館」ークロアチア発の、異色の展覧会。
「あなたとわたしのお別れ展」だという。
「断捨離」とは、似ているようで似ていないような行為である。
お別れしたことをメモリアルにしてしまい、
それを記念にして、全世界を回るという、不思議な発想の展覧会。
コンセプトや成り立ちが、非常に面白い。
最初、クロアチアの内戦などの遺品を収めたものなのか、と勝手に勘ぐったが、
そういうものではないらしい。
2006年クロアチアの首都ザグレブで誕生しました。この博物館の創設者は4年間恋愛関係にあった元カップル。共に過ごした大事な時間を心の奥底に仕舞い込まず、「思い出の品物とお話」を展示してみてはどうだろう、と考え、小さなコンテナで博物館を始めました。
“別れの経験を共有する”というコンセプトに、世界中から共感の輪が広がり、これまでに世界29ヶ国45都市を巡回しています
普通、恋人と別れたら、
思い出の品物は、
滅茶苦茶に壊したり、
ゴミ箱行きか、
はたまた、メルカリやヤフオクにちゃっかり出すのかもしれない。
それをメモリアルにできるというのは、
「別れ」が、別次元の「出来事」に昇華されているのかもしれない。
一緒にはできないと思うが、
東日本大震災で、流された写真や、遺品を
きれいにするという行為と似ているかもしれない。
中原中也の詩にある、「捨てるにしのびず、たもとにいれた」の思い。
個人的には
小学生のとき、男の子からもらった貝殻
大学生のとき、もらった記念切手
母親が使っていた刺繍糸
父親から捨てるなと言われた、大きな硯
とか、まだ持っているなぁ。
そして実物はなくても、
心にオリのようにたまる「思い出」。
「捨てる」「捨てない」、
「別れ」「別れない」の境界線、
私たちは何を「別れ」「別れず」に、歩むのだろう。
博物館開催は、3/31~4/14@アーツ千代田3331
開催が楽しみ。
ヒトの別れを見つめながら、自分を見つめる展覧会になりそうだ。
チケット取得はこちらから。
2018年02月02日
「今日は社畜祭りだぞ!」大学職員の風刺漫画に思う
先日のエントリ「大学職員になりたい新卒者へ」
は、実は、下記の記事を読んで、思わず書いたものだった。
【漫画】14連勤だと…大学職員って一日中ヒマで楽な仕事と信じてたのにィイ!
この漫画は、「今日は社畜祭りだぞ!」というサイトの「退職体験談」テーマで
投稿されている記事だった。
元大学職員で、入試課に新人配属された、筆者の新人時代のブラックな
勤務状況が描かれている。facebookでも、非常に反響が多い記事だった。
大学関係者以外だと
「大学職員って、休みが多いと思っていたけど、違うんだね~」という
反応のほか、「あるある」という大学職員の反応が多い。
確かに、漫画は、よくある大学職員を面白おかしく書いており、的を射ている。
しかし、様々な問題点を示唆している。
【問題点】
・人事ミス
・管理者または上級生のマネジメント能力不足
コミュニケーション不足
・職員教育の不徹底
・募集戦略ミス
事例によって、考えてみる。
1.大学職員は一般的には暇だと思われている。
部署によって、全く勤務状況が異なる。
または、同じ部署でも、ヒトによって全く勤務状況が異なる。
=人事ミス、管理者または上級生のマネジメント能力不足
2.退職者2か月で3名
→ 新年度になって同じ部署で3名とは、かなり重症。
昨年度いったい何があったんだ?と疑いたくなる。
辞めるのを前提に、新人を同部署に配属?
= 人事ミス
2.新人で6月時点で14連勤
→ 新人指導体制またはフォロー役がいないのがおかしい。
(新人教育体制ができていない)
ただ新人だとしても「おかしい」と訴えない方が「おかしい」
相談できる上級生の雰囲気(ゆとり)がなさそう。
(訴えても受け入れられないののであれば、かなり重症)
=人事ミス、管理者のコミュニケーション不足、職員教育の不徹底
3.4人で、募集エリアを日本地図4分割
→ 募集方法が間違っていないか?メリハリはつけられないのか
→ どうしても日本全域対応にしなくてはならないのであれば、
急きょ、他部署に応援を頼むまたは、外部会社を利用するなど
方策はあるはず(まさか何か月もこの体制だったとは思えないが)
=募集戦略ミス、人事ミス、管理者のマネジメント不足
新人時代の彼女は、上記劣悪な環境にもかかわらず、
前向きに相談会に取り組んだようだし、やりがいも感じていて
漫画家になる夢を叶えられたので、彼女の人生としては、
結果的にはよかったのかもしれない。
しかし、学校という「教育」が専門のはずの職場が、
「教育」に関して、なぜか学生にだけ目を向けられ、
職員は置いてきぼりというのが、納得しがたい。
こういう大学で、本来の教育の質や、募集業務がうまく機能しているのか、
残念だが、疑いたくなる。
他にも問題が山積しているので、職員の労働環境にまで意識がいかない、のか。
「あるある」という、共感が大学職員に得られてしまう状況にも軽い憤りを感じた。