2020年元旦読解力をいかに身につけるかー新井紀子さんインタビューを読んで

2020年01月02日

大学のグローバル経営を考える

昨年末(2019年12月)、株式会社カネコ・アンド・アソシエイツ・ジャパン(以下、K&A)より、
「大学のグローバル経営」に関する冊子がe-bookとして発行されました。
(リンク先のサイトより、無料でダウンロード可能です。本文:全33頁)

株式会社カネコ・アンド・アソシエイツ・ジャパン
『Crisis or Opportunityー危機か機会か 未来のハイヤーエデュケーションのために』

そのうち、GKB48(学校広報ソーシャルメディア活用勉強会)として、大学マネジメント研究会会長・
梅光学院理事長の本間政雄さんと、APU(立命館アジア太平洋大学)学長の出口治明さんの記事の編集に携わりました。

この記事のための企画・編集の過程でもそうですが、昨年度QS APPLE2019に関する広報活動に
協力する過程で、本当の意味での経営のグローバル化が進んでいる大学は、日本では本当に少ない
ということを実感しました。

「国際○○」とか「グローバル○○」という名称がついた、学部・学科は、日本の大学に数多く存在し、
実際に、3ポリシーでも、海外を意識していることが多いにもかかわらず、です。
もちろん日本のどの大学でも、「国際交流」や「留学生」を意識した部署はありますが、”グローバル”を
「経営」までに組み込んでいるのかということでいうとそうではありません。


どうしてか。

それは、出口学長が、冊子で答えられたとおり、
(グローバルしなくても、日本の大学は)「困っていないから」(P27)。

日本の大学も、これからもそれでよい、ということではないはずですが、
本格的な改革に取り組まない限り実現できず、
困ったという意識がない教員・職員に、改革に着手はできず。

また、そもそも本格的にグローバル経営のための、日本の大学の改革を行うのであれば、
教育投資の財源のために、国家として取り組まないと日本の将来はないわけです。


いまの日本の教育が海外にとって魅力がないかというと全くそうではない。
本間政雄さんが冊子で言うように、
大きな期待が寄せられているのは、高等教育の「理工系の教育・研究」であり(P12)、
「小中高の教育」がしっかりしている(P14)ことも注目すべき点であるわけです。

スウェーデン ルンド大学教授 工学部(LTH)部長
ビクター・オーバルさんのメッセージがささりました。

「大学が学生を教育するのは社会のためである、大学のためではない、ということを
私たちは肝に銘じなければなりません」。(P21)

2020年、オリンピックイヤーとして、日本が海外から注目される年に、
今いちど「真にグローバルな教育」について、考えてみてはいかがでしょうか。

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【目次】
01 大学のクロスボーダー戦略
四川大学–香港理工大学災害復興管理学院 学部長
グレチェン・カロンジ

02 大学改革に必要な多様性
学校法人梅光学院理事長 大学マネジメント研究会会長
本間政雄

03 先手をとって変化する大学であれ
スウェーデン ルンド大学教授 工学部(LTH)部長
ビクター・オーバル

04 大学は成長産業である
APU(立命館アジア太平洋大学) 学長
出口治明

05 早稲田大学評議員・商議員(全財務担当常務理事)
鈴庄一喜
エンダウメント創設と経営ガバナンス改革
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画像をクリックすると、e-bookがダウンロードできます(無料)
K&APub19





neco5959 at 17:06│Comments(0)大学関連 | 本の紹介

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