2018年02月02日
「今日は社畜祭りだぞ!」大学職員の風刺漫画に思う
先日のエントリ「大学職員になりたい新卒者へ」
は、実は、下記の記事を読んで、思わず書いたものだった。
【漫画】14連勤だと…大学職員って一日中ヒマで楽な仕事と信じてたのにィイ!
この漫画は、「今日は社畜祭りだぞ!」というサイトの「退職体験談」テーマで
投稿されている記事だった。
元大学職員で、入試課に新人配属された、筆者の新人時代のブラックな
勤務状況が描かれている。facebookでも、非常に反響が多い記事だった。
大学関係者以外だと
「大学職員って、休みが多いと思っていたけど、違うんだね~」という
反応のほか、「あるある」という大学職員の反応が多い。
確かに、漫画は、よくある大学職員を面白おかしく書いており、的を射ている。
しかし、様々な問題点を示唆している。
【問題点】
・人事ミス
・管理者または上級生のマネジメント能力不足
コミュニケーション不足
・職員教育の不徹底
・募集戦略ミス
事例によって、考えてみる。
1.大学職員は一般的には暇だと思われている。
部署によって、全く勤務状況が異なる。
または、同じ部署でも、ヒトによって全く勤務状況が異なる。
=人事ミス、管理者または上級生のマネジメント能力不足
2.退職者2か月で3名
→ 新年度になって同じ部署で3名とは、かなり重症。
昨年度いったい何があったんだ?と疑いたくなる。
辞めるのを前提に、新人を同部署に配属?
= 人事ミス
2.新人で6月時点で14連勤
→ 新人指導体制またはフォロー役がいないのがおかしい。
(新人教育体制ができていない)
ただ新人だとしても「おかしい」と訴えない方が「おかしい」
相談できる上級生の雰囲気(ゆとり)がなさそう。
(訴えても受け入れられないののであれば、かなり重症)
=人事ミス、管理者のコミュニケーション不足、職員教育の不徹底
3.4人で、募集エリアを日本地図4分割
→ 募集方法が間違っていないか?メリハリはつけられないのか
→ どうしても日本全域対応にしなくてはならないのであれば、
急きょ、他部署に応援を頼むまたは、外部会社を利用するなど
方策はあるはず(まさか何か月もこの体制だったとは思えないが)
=募集戦略ミス、人事ミス、管理者のマネジメント不足
新人時代の彼女は、上記劣悪な環境にもかかわらず、
前向きに相談会に取り組んだようだし、やりがいも感じていて
漫画家になる夢を叶えられたので、彼女の人生としては、
結果的にはよかったのかもしれない。
しかし、学校という「教育」が専門のはずの職場が、
「教育」に関して、なぜか学生にだけ目を向けられ、
職員は置いてきぼりというのが、納得しがたい。
こういう大学で、本来の教育の質や、募集業務がうまく機能しているのか、
残念だが、疑いたくなる。
他にも問題が山積しているので、職員の労働環境にまで意識がいかない、のか。
「あるある」という、共感が大学職員に得られてしまう状況にも軽い憤りを感じた。