アート

2018年05月10日

絵本のような『世界を変えた50人の女性科学者たち』

「こんな本知ってる?」
統計学の先生、M先生から紹介された本。
『世界を変えた50人の女性科学者たち』。
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黒が背景なのだが、きれいな本、というのが第一印象。
ニューヨークタイムズでベストセラーになった本の日本版である。
知っている女性科学者がいるかしら?と思ったが、
残念ながら数人しか知らなかった。


STEM(科学、技術、工学、数学分野)の最近の女性科学者の紹介を
見開き2ページで、紹介していく本。
文章も800字程度でコンパクトにまとまっている。
海外であっても、科学の分野であっても、男性に比べれば、女性の活躍はまだまだ。
差別などの厳しい環境の中でも、研究を続けてきた女性たち。

簡単な記事で、「小学生でも読める」ことは読めるのだが、
中高生でも、大人女子でも、美しい装丁につられて、読んでしまうだろう。
中高生以下であれば、夢物語でなく、現実にしたいと実行するかもしれない。
一つひとつハガキにでもしたいくらいのデザイン。
原画展とかもいいな。

科学分野の本で、デザインやアートに凝るというのがいい。
アートと科学は近い分野なんだと、本当に思う。

創元社の特設サイトが非常によくできている。
128pと厚いのに、1800円でリーズナブル。
誕生日プレゼントにもいい。

休みの日に、じっくりゆっくり本文を読んでみようと思う。


neco5959 at 00:24|PermalinkComments(0)

2018年02月03日

気になる「別れの博物館」@アーツ千代田3331

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「別れの博物館」ークロアチア発の、異色の展覧会。
「あなたとわたしのお別れ展」だという。
「断捨離」とは、似ているようで似ていないような行為である。

お別れしたことをメモリアルにしてしまい、
それを記念にして、全世界を回るという、不思議な発想の展覧会。
コンセプトや成り立ちが、非常に面白い。

最初、クロアチアの内戦などの遺品を収めたものなのか、と勝手に勘ぐったが、
そういうものではないらしい。

2006年クロアチアの首都ザグレブで誕生しました。この博物館の創設者は4年間恋愛関係にあった元カップル。共に過ごした大事な時間を心の奥底に仕舞い込まず、「思い出の品物とお話」を展示してみてはどうだろう、と考え、小さなコンテナで博物館を始めました。

“別れの経験を共有する”というコンセプトに、世界中から共感の輪が広がり、これまでに世界29ヶ国45都市を巡回しています

普通、恋人と別れたら、
思い出の品物は、
滅茶苦茶に壊したり、
ゴミ箱行きか、
はたまた、メルカリやヤフオクにちゃっかり出すのかもしれない。

それをメモリアルにできるというのは、
「別れ」が、別次元の「出来事」に昇華されているのかもしれない。

一緒にはできないと思うが、
東日本大震災で、流された写真や、遺品を
きれいにするという行為と似ているかもしれない。

中原中也の詩にある、「捨てるにしのびず、たもとにいれた」の思い。


個人的には
小学生のとき、男の子からもらった貝殻
大学生のとき、もらった記念切手
母親が使っていた刺繍糸
父親から捨てるなと言われた、大きな硯

とか、まだ持っているなぁ。

そして実物はなくても、
心にオリのようにたまる「思い出」。

「捨てる」「捨てない」、
「別れ」「別れない」の境界線、
私たちは何を「別れ」「別れず」に、歩むのだろう。


博物館開催は、3/31~4/14@アーツ千代田3331
開催が楽しみ。
ヒトの別れを見つめながら、自分を見つめる展覧会になりそうだ。



チケット取得はこちらから。





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