小学校

2018年03月05日

落合陽一『日本再興戦略』を読む

ochiai

落合陽一『日本再興戦略』(幻冬舎)を読む。
さらっと、数時間で読める本。
落合陽一は、とてつもない、若い天才という認識なので、
話についていけないのではないかと思ったが
ベストセラーだけあり、納得できるところや、刺激を受けることも沢山あった。

自分自身が、教育業界に長くたずさわっていたので、特に教育のところに関心を持った。

幼稚園で、すべきことは、五感をフルに働かせること。(P208)

落合さんは、集団教育ではなく、家庭教師を雇い、個別の才能を磨くことを推奨。
大学院生が、1日1万円で3人の子どもを見るのであれば、一人当たり3000円で
コスト的に、見合うのではないか、
幼稚園に行く必要はない。
というのは、腑に落ちる。

悪いが、若い幼稚園の先生の技量は、ある分野に長けているわけではない。
元気かもしれない、それなりに保育の知識はあるかもしれないが。
担任の先生との相性も、多分にあるし。


小学校で大切なのは、好きなことやアクティビティを見つけること。
(p210)

私が救われたのは4年生のとき。
担任の先生が、NHKのみんなの歌の詩を作った(どういう経緯かわからないが)
というだけあって、詩や童話の創作には意欲的だった。
劇も原作のストーリーをパロディに仕立てて、子どもたちに演じさせる。
今、考えれば、私が、大学で「国文学」を専攻したり
国語の先生を当初目指していたのは、ここらへんが原点なんだと思う。

センター試験をやめること
センター試験があることによって高校の教育スタイルが規定化されてしまう
(P213)

私の時代は、共通一次試験だった。
よく考えられたバランスのよい試験だと思ったけれど、
意外に難易度が高い=つまりそれなりに対策をしないと、切り抜けられない。

得意分野に特化して勉強し、合格するのは、
国公立では、AOでないと難しいかもしれない。
個人的には、数学も世界史も生物も、
”それなり”に勉強することができたところはよかったけれど。

でも、受験勉強は本当に窮屈だった。
暗記科目は、結構忘れてしまった。
受験に役立たないから、という理由で、切り捨てたものが沢山あった。
あんな勉強の仕方はもう二度としたくない。

もう、鼻から、バランスよく全科目を勉強させることは、あきらめた方がよい。
極端な話、教師は、学ぶ楽しみを教えることに注力すればよいのではないかと思う。

そういう考え方をすれば、ゼネラルなリーダーはいらないし、
チームで、新しいプロジェクトをどんどん進めればいい。
勉強したくなったらできる世の中。そのゆとり。

働き方改革は、生産性を上げることに力点があるのであれば、
もう少し、考え方が自由にならないと。

自戒を含め、若者に学ぶくらいの発想の転換が、
これからの日本の飛躍に、ちょうどいいかもしれない。

これから若者、子どもをどう育てるかー
残念ながら、もう自分の感覚や受けた教育は
「間違っている」というところから始めるべきなんだろう。











neco5959 at 20:32|PermalinkComments(0)